資産パートナープランナーズ通信

生産緑地と2022年問題並びに底地の有効活用について

2019.02.26 guest

2022年問題として話題になっている生産緑地は、1974年に制定された生産緑地法が1991年に改正されたことが発端となっています。生産緑地に指定されると、それ以降30年間は指定を解除することができません。

 

1991年に改正された生産緑地は、2022年に30年を迎えます。その数は生産緑地全体の約8割を占め、その期限満了になることから、2022年問題として話題になっているのです。生産緑地とは何か、それによる諸問題と解決策をまとめてみました。

 

 

生産緑地法とは?

1974年頃、住宅不足のあおりを受けて市街地が宅地化しました。それにより、農業の衰退や生活環境の悪化が懸念されました。そこで国は1991年に、都市における良好な生活環境の保全や、都市災害の防止、あるいは将来の公共施設整備に対する土地の確保を目的として、生産緑地法という制度を改定しました。

 

<対象区域>

三大都市圏特定市の市街化区域内の農地

 

近畿圏で56市、大阪で32市。

 

<生産緑地の指定要件>

農地を環境面から評価し、一定の条件に該当するものを保全するとしました。

 

・戸外又は災害の防止、農林林業と調和した良好な生活環境の確保に相当の効用があり、かつ、公共施設等の敷地に適している

 

・500㎡以上の規模(→改正され現在は300㎡以上)

 

<指定解除が可能な要件>

・主たる従事者が死亡した場合

 

・生産緑地として指定されてから30年経過した場合

 

<買取申出制度>

生産緑地地区を指定することは、将来的に公共施設として活用することを視野に入れているので、その後買取を申し出ることが可能です。

 

・指示告知日から30年経過したとき

 

・主たる従業者が死亡したとき

 

・主たる従業者がなんらかの故障によって農業に従事することが困難になったとき

 

この制度によって、市区町村は買取り申出があると、特別の事情がない限り買い取らなければならないとされていますが、それぞれの自治体の財源が厳しく、買取りができないのが実情です。

 

そのため、他の農業従事者に取得をあっせんします。それでも取得する者が現れなかった場合は、管理義務と行為制限を解除して宅地化します。さらに都市計画の変更手続きをして、都市計画から地区を削除します。

 

難しそうね

生産緑地のメリット

①相続税の納税猶予の特例などが設けられている

 

・営農継続意思のある相続人を支援する。なぜならば市街化区域の相続税評価額は高額で、農地を売却しなければ支払うことができないので、相続人を支援しています。

 

・終身営農を条件として、一定要件の基、相続税の納税を猶予しています。

 

・相続人が死亡した場合免除そして承継した相続人が新たに納税猶予の適用を受けることができる

 

<要件>

a.被相続人は、死亡の日まで農業を行っていた、もしくは、生前に農地を一括贈与した など

 

b.相続人は、

・相続税の申告期限までに農業を引き継ぎ、その後も継続する

 

・農地等を生前一括贈与されて贈与税の納税猶予の特例を適用していた

 

・相続税の申告期限までに特定貸し付けを行った など

 

c.特例の対象となる農地は、被相続人が農業を行っていたか特定貸付けを行っていた農地で、なおかつ、

  ・相続税の申告期限までに遺産分割をされている

 

  ・贈与税の納税猶予の特例を適用していた

 

  ・相続があった年に被相続人から生前一括贈与を受けていた など

 

②固定資産税が一般農地並みの課税となる→固定資産税の優遇措置

 

③農地等として維持するための助言や、土地交換のあっせんなどを自治体より受けることができる

 

生産緑地のデメリット

①土地の所有者または管理者等に、農地としての維持管理を求められる

 

②農地以外としての転用・転売はほぼできない

 

③原則として建築物等の新築・改築・増築や宅地造成等土地の形質の変更はできない

 

④土石の摂取、水面の埋め立て、干拓などが制限される

 

⑤違反した場合、原状回復命令が出されることがある

 

⑥納税猶予を受けると抵当権の設定がなされる

 

畑地があるのも大変!

 

2022年に指定30年を迎える生産緑地

約8割の生産緑地が2022年に30年を迎えますが、2016年8月、兵庫県総合農政課によって行われた「都市農業振興に関するアンケート調査」によると、約6割の農家が30年経過後の利用は未確定と答えています。さらに、すぐに解除したい人はわずかであることが分かってきました。

 

その理由に以下の事柄があげられます。

 

・営農を継続したい

 

・身体的な理由があったときに買取りないし賃貸を申し出る

 

・経済的な理由があったときに買取りを申し出る

 

・すぐに買取りを申し出る

 

問題とされているのは、2022年に解除された生産緑地が一斉に買取りを申し出ることにより、土地の価値が下がってしまうこと、一方では、宅地化して住まいが建つことにより、住宅過剰になり不動産価値が下がることなども懸念されています。

 

しかし、アンケートの結果を見ると2022年にすべての生産緑地が一斉に買取り申出を行うことにはならないと考えられます。ただ、結果の多くを占める、判断しかねている農家が、30年後にどのような選択をするのかが重要になるということだと思います。

 

 

 

広大地等による相続税の還付

広大地の評価は平成29年12月31日をもって廃止されましたが、平成30年1月1日以前の相続発生の場合には相続税の還付という法的手続きをとって相続税の還付が可能です。

 

広大地とは、その地域における標準的な宅地に比べて地積が広大で、都市計画法に規定する開発行為を行った場合に公共公益的施設用地の負担が生じるような宅地のことをいいます。広大地が適用された場合、土地の評価額は最大65%も評価減される場合があります。

 

しかしながら実務上広大地評価の判定は、不動産に関する知識や不動産鑑定に関する知識等が必要とされるので実務上広大地評価は難しいと言われています。しかし広大地評価は「できる」ではなく「しなければならない」強行規定です。

 

広大地の判定は難しく、リスクを伴うので広大地の評価をせずに相続税の申告をするケースが後を立たず、広大地を適用した相続税の還付や時価鑑定による相続税の還付が増加の一途を辿ってきたので国税庁はタイミングを見て相続税の改正で広大地は廃止しました。そのかわりに「地積規模の大きな宅地」の項目ができました。

 

<広大地の面積要件>

大阪府の場合は、ほぼ500㎡以上(市街化区域内の場合)

 

<その他のポイント>

①大規模工場用地でないこと

 

②マンション等適地でないこと

 

③その地域における標準的宅地の地積に比して、著しく地積が広大であること

 

④開発行為を行うとした場合、公共公益的施設用地(道路等)の負担が生じる土地であること

 

⑤戸建て分譲開発をすることが最有効使用であること

 

相続税納付期限(10か月)後の5年以内に相続税を納付された方で500㎡以上の土地をお持ちの方は土地の評価を一度広大地のプロである不動産鑑定士にチェックしてもらうと良いでしょう。

もしかしたら、多額の相続税の還付が可能かもしれません。

 

広大地等による相続税還付は完全成功報酬制です。相談は無料です。

 

また全国どこでも対応しております。

 

ご用意いただく書類は相続税申告書類(コピー)のみです。

 

お気軽にご相談ください。

 

税金が安くなると嬉しいんだけど…

 

鑑定評価による節税

例1 収益物件

1. 個人の所有の共同住宅のうち建物を法人に移転

土地の有効利用の1つとして収益物件(共同住宅)があります。

 

個人が収益物件を一生懸命に所有管理していますと、不動産の家賃収入が増えてきます。そうなると所得税も増えてきます。

 

最近は所得税の税率は法人税率よりも高いので、これに着目し、個人から法人へ所得の分配をしませんかという提案です。

 

即ち、個人所有の土地建物のうち建物(共同住宅)を法人に移し、建物の存する土地に借地権を発生させて地代を地主(個人)へ支払い、所得の再分配を行うという節税対策です。

 

多くの方はこの時点で対策を終了させてしまいます。

 

そうではなく、底地は将来法人へ移すことを忘れないことです。個人所有物件を全て法人へ移すことを考えています。

 

 

例2 不動産の交換による資産の配置換え

1).A、B、Cの土地を相続により甲1/4、乙1/4、丙1/4、丁1/4と共有とし相続した後に、固定資産の交換の特定を適用しABCの土地を甲、乙、丙、丁に分割します。

 

2)なぜA、B、Cの土地を甲、乙、丙、丁各1/4ずつ共有にして相続したのちに、固定資産の交換の特例を適用するのか。

 

3)A、B、Cの土地はたとえば広大地が適用されるような土地であれば評価額2億円が広大地を適用できることにより1億円になります。

 

1億円の土地を、甲、乙、丙、丁各々が2,500万円ずつ相続することになりますと相続税が安くなり4人の相続人はハッピーです。

 

各人が相続を完了した後に固定資産税の交換をし、各人単独所有として各人が有効活用できます。

 

4)3)のようにA、B、Cの土地を甲、乙、丙、丁4人が各1/4ずつ相続することなく、例えば甲、乙、丙、丁と分ければ評価額は1億8千万円になりますので、1億8千万円の各土地は単純に平均すれば1人4,500万円になります。3)ならば2,500万円の評価額ですが4)のケースの場合3)の2,500万円の8倍の評価額になり、当然に相続税額も3)より相当高くなります。

 

5)土地の評価減できる要件を満たす条件(今回の場合 広大地の適用)を満たし、なおかつ相続人が土地を有効に利用できるように相続することにより適正な相続対策を行うことが重要です。

 

6)平成31年の場合、広大地は使えませんので、それに代わる「地積規模の大きな宅地」を適用して土地の評価減をして相続対策をすることは有効かと思います。

 

7)固定資産の交換特例
課税なし
共有物分割
所得税基本通達(土地の譲渡はなかったものとして取り扱う)

 

 

例3 相続税の時価鑑定

相続時の土地の評価は通常路線価評価をします。しかし、本件土地は土地の2/5が急傾斜地であること、相当不整形地であること等を勘案し、路線価評価によらず時価鑑定をするに値する程に急傾斜地、不整形地が特別な事情があると判断し、時価鑑定することにしました。

 

その結果は次の通りです。

・路線価による価格 …   51,000,000円

 

・広大地の評価額 …    35,000,000円

 

・本件土地の取引価格 … 16,000,000円

・鑑定による時価 …     12,000,000円

 

 

本件の場合、当初申告では広大地を適用(35, 000,000円)し、申告納税しておりましたが、鑑定による時価を求め(12,000,000円)、不動産鑑定書をつけて相続税の還付請求を行ったところ、税務署は12,000,000円が正しいという結論に至り、相続税の還付(460万円)を受けました。

 

16,000,000円で本件土地の取引が行われたにも関わらず、時価鑑定による価格12,000,000円が採用されたことは、お客様にとっても大きな成果でした。

 

 

例4 法人所有の不動産を個人へ売却し節税対策を行う(法人税)

法人が所有する不動産を社長個人へ売却し、不動産の売却損を出すことによって、法人税の節税対策を行うケースです。この場合は、不動産鑑定士による鑑定価格をもって取引金額とします。

 

同族法人・個人間の取引は時価によることが大前提になっていますので、時価の立証を不動産鑑定士による時価鑑定により価格を立証し、その取引金額により不動産の売却損を確定させます。

 

たとえば法人の赤字化により法人税の節税が可能になります。

 

 

例5 事業用定期借地権の付着した土地を個人から法人へ売却し節税対策を行う

事業用定期借地権という制度が平成4年8月1日から可能になりました。

 

土地をお貸しすれば返ってこないのが一般的でしたが平成4年8月1日から借地借家法が施行され、事業用定期借地権が使えるようになったのです。

 

この事案(ex1)は平成18年3月から平成39年3月までの21年間の事業用定期借地権付の土地を個人から法人へ売却し、所得の分配を行ったケースです。

 

・テナントビルとの敷地の一部

 

地積512㎡

 

・地代174,000円/月

 

・固定資産税評価額:34,270,936円

 

・鑑定評価額(底地):23,700,000円

 

※同族法人、個人間の売買は時価によると定められていますので、時価の立証のために鑑定書をつくって、その金額(23,700,000円)で売却しました。

 

これも所得税の税率よりも法人税の税率が低いという利点を活用した事例です。

 

(ex2)事業用定期借地権の付着した土地

 

店舗の敷地

 

地積1340㎡、無道路地

 

・地代483,000円/月

 

・固定資産税評価額:39,876,128円

 

・鑑定評価額(底地):24,800,000円

 

※本件は無道路地なのに固定資産税評価額が高い割には鑑定評価額を低く抑えることができた好例だと思います。

 

底地の有効活用

土地を建物所有を目的として貸しますと、借地権が発生します。借地権は強い権利をもちます。一度お貸しすると、帰ってこないと言われる程に借地権者に有利になっています。

 

底地(借地権の付着した土地)をお貸ししたままにしておくと何かとトラブルや問題が生じるので、土地(底地)の有効活用について考えてみました。

 

(1)土地(底地)の有効活用の方法

 

①底地として現状維持を続ける

 

②底地を借地権者に売却する

 

③借地権を取得する

 

④底地と借地権を同時に第三者に売却する

 

⑤底地と借地権をそれぞれ交換する

 

⑥底地と借地権をディペロッペーの建物と交換する

 

底地は借地権の付着した土地のため借地借家法や旧借地法ならびに不動産の知識が必要なため不動産のプロの知恵・協力が必要かと思います。

 

①底地として現状維持を続ける

土地を借地人さんにお貸ししていても、地代がいくらで、固定資産税がいくらであるから、いくらの利益があるとか、現在の地代は平成10年から少しも値上げしていないとか、借地人さんから地代の値下げの相談があるとか色々あります。

 

それらを踏まえて土地をお貸ししていてどれぐらいの利益(利回りがいくらか)があるのかを理解し、値上げの交渉をする。

 

その折には、その都度交渉の記録をとっておくとか、こまごまとしたことをする必要があります。

 

土地の賃貸借にはこれが正解ですという答えはありません。各々違います。

 

したがって、どうしたいのかを決めて進んでいく必要があります。

 

②底地を借地人に売却する

相続が発生した折に、相続税の支払のため借地人さんに声をかけられるケースも多いと思います。

 

借地人さんに声をかけられる場合、時期にもよりますが、お声がけすると足元を見られて必ず値引きを言われるのがほとんどだと思います。しかし、底地は借地人に売却するのが一番高く買ってもらえるのでねばり強く交渉しましょう。借地人さんにも事情があるのでタイミングの見極めが難しいところです。

 

③借地権を取得する

借地権購入の打診があったら、できるだけ前向きに決断すべきでしょう。借地人さんとの過去の人間関係がこの時とばかり噴出すケースも少なくありませんが、前向きに考えて将来のため土地の有効活用に着手しましょう。

 

④底地と借地権を同時に第三者に売却する

底地も借地権も両方セットで売却すると、それぞれの本来の価格を引き出せるので、おすすめの方法の1つです。その代金は借地、底地割合で分配するかまたは折半する。

 

⑤底地と借地権をそれぞれ交換する

固定資産の交換の特例を活用し、底地と借地権をそれぞれ交換すれば、譲渡所得(譲渡益)の計算上、譲渡がなかったものとして、課税の繰延べ(100%)が認められます。

以下、交換の手法を使った方法は下記の通りです。

 

イ:対象地上の底地と借地権の各権利を交換する方法

※交換によりAとBは単独使用が可能です。

 

ロ:底地と借地権者の土地(更地)を交換する方法

※交換によりAとBは単独使用が可能です。

 

 

ハ:借地権と地主の別の土地を交換する方法

※交換によりAとBは単独使用が可能です。

 

二:底地・借地権及び所有者の参加による共同ビル建設

※建設業者、税理士、不動産鑑定士、土地家屋調査士等がチームを組んでいけば土地の有効活用が可能になります。

 

ヘ:等価交換方式による賃貸マンション、建設

※建設業者、税理士、不動産鑑定士、土地家屋調査士等がチームを組んでいけば土地の有効活用が可能になります。

 

ト 隣の土地と一緒に土地を有効活用

※低収益の土地を高収益に変えることが可能です。

 

チ 低収益の土地を高収益資産へ買い換える!!

※買い換えの手法を活用し低収益物件を高収益資産にする

 

借地・底地処理方法と価格

借地・底地を処理していく上で下記の事が参考になります。

 

・共同で第三者に売却する場合は、割合を50:50にするとうまくいきやすいです。

 

・借地権と底地権を等価交換する場合は、譲渡税がないので50%で良いでしょう。

 

・借地人に底地を売却する場合は、40%

 

・地主に売却する場合、10~40%

 

・第三者に売却する場合は、業者のリスク分も考慮するので、20~30%

 

相続が始まったら、底地の大半は納税で苦労するので、そうならないための対策が必要です。

 

底地の有効活用方法

・借地人との争いを少なくしましょう。

 

・地代を地域の標準的な水準に保ちましょう。

 

※仮に、底地の物納となると地代は標準的な価格でないと受け付けてくれません。地代は何年かかけて、ちょこちょこと上げていく習慣をつけましょう。

 

※借地人さんの建物に未登記のものや違法建築のものがあれば物納できません。相続が始まったら、まずこれらのことを確認するためにも借地人さんとの話し合いの場を設けるなどして現状を把握すること。

 

・底地の相続対策は早めにしましょう。

 

・地主さんとの状況や希望に沿った底地の有効活用を行い、相続税対策や節税対策が必要です。

 

まとめ

生産緑地を持っていればいずれ決断しなければいけないときは来ます。世の中の動向はどうなるのか予測がつかないので余計に迷ってしまいます。

 

いざその時になってこまらないように、状況を把握し整理し、円滑な人間関係を築き、家族間ではきちんと話し合っておくことが大切です。

 

不動産の鑑定や相続税対策に困ったら、寄り添ってくれる不動産鑑定士、知識の豊富な税理士に迷わず相談することをお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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