資産パートナープランナーズ通信

生産緑地2022年問題

2018.03.30 guest

生産緑地2022年問題

松田嘉代子 (不動産鑑定士)

 

いま、話題となっている

生産緑地2022年問題について考えてみたいと思います。

 

生産緑地2022年問題とは、

1992年1月(平成4年)に指定された生産緑地が30年を経て

2022年に買い取り申し出ができるようになるので、

それらの土地が市場に大量供給されることによって、

地価が暴落するのではないかという問題です。

 

 

本当に市街化農地の大量供給がおこるでしょうか。

進和建設工業株式会社さまは堺市に本社のある会社ですので、

顧客には生産緑地をお持ちの方々も多いかと思います。

 

これからどうすればいいかお悩みの方の何かの参考になれば幸いです。

 

 

生産緑地が指定された平成4年頃は平成バブルの余韻が残る頃であり、

農地転用可能な市街化区域内農地について、

宅地並み課税を行うことによって宅地転用を促す一方で、

生産緑地を指定して税の優遇措置をとることで

保全すべき農地を区分しました。

 

それから約25年を経て、少子高齢化が加速し

今や820万戸(平成25年)の空家ストックがある状態となり、

政府も都市農地の取り扱いを、

「宅地化すべきもの」から「あるべきもの」へと明確に変更しました。

 

平たく言うと、市街地にあっても宅地ではなく、

農地・緑地としての活用が認められるようになったのです。

 

 

このような背景もあり、生産緑地法が改正され、

新たに『特定生産緑地』が創設されました。

 

2022年後、生産緑地をお持ちの地主さんは

①生産緑地の買い取り申し出を行う。

②特定生産緑地の指定を受ける。

③生産緑地を維持する。

のどれを選択するかの決断を迫られています。

 

 

どの方法が一番適しているでしょうか。

 

すでに納税猶予を受けられている方、

宅地需要のある土地をお持ちの方、

相続発生の可能性の時期等

それぞれのお立場によって選択肢は異なるかもしれません。

 

 

それぞれの選択のメリット・デメリットを詳細に分析し、

またお持ちの土地の活用方法等も考慮して、

将来のために最善の方法を選びたいものです。

では、それぞれのメリット・デメリットを詳しくみていくことにしましょう。

 

 

 

まず、どの方法が一番適しているかについての参考として、JAいずみが実施されたアンケート調査結果をみてみましょう。

 

この調査は平成29年12月に行われたアンケートの有効回答1,000戸、生産緑地保有農家は713戸の取りまとめ結果で、対象は岸和田市、泉大津市、高石市、和泉市となっています。

 

市街化区域内農地の生産緑地率

生産緑地の相続税

納税猶予率

宅地化農地率

市街化調整区域内の納税猶予率

73.5%

32.2%

26.5%

14.0%

 

〇農業後継者の有無

 

すでに就農

予定者はいる

未定

いない

回答数

96

155

323

411

比率

9.7%

15.7%

32.8%

41.7%

 

 

〇農作業の中心者の年齢

 

〇生産緑地買取申出に関する意向

 

〇買取申出をする事由(複数回答可)

 

〇特定生産緑地指定意向の有無

 

〇相続発生時税支払いのために必要な生産緑地の売却面積

 

 

これらを見ると、以下のようなことが分かります。

① 市街化区域内に農地をお持ちの所有者のうち約3/4は生産緑地指定を受けており、そのうちの約1/3は納税猶予を受けている。

 

② 農作業の中心者のうち、前期高齢者(65~74歳)が38%、後期高齢者(75歳以上)が19%と、高齢者が全体の約6割を占めるが、後継者が決まっているのが約1/4、いないが約4割以上である。

 

③ 生産緑地指定後30年を経た時点で買取申出をするかどうかについて、申出をするが1/8であり、行わないが1/3であり、半分以上がわからないとしている。

 

④ 買取申出の理由については、前述の高齢化や後継者難といった後ろ向きの理由が多く、土地の有効活用を考える人は少ない。

 

⑤ 特定生産緑地指定の申請をするかどうかについて、申請をするが約3割、しないが1割強であり、約6割がわからないとしている。

 

⑥ 相続税を支払うために売却が必要と思われる生産緑地の面積は、0㎡が約1/3、1000㎡までが1/3、1000㎡以上が1/3である。

 

このアンケートは平成29年末に行われたものですので、その時点では特定生産緑地制度を知らなかったが約85%と大半を占めていたこと、また生産緑地の面積要件緩和の有無によっても回答が変わってくる可能性があります。

 

また別の資料として、ある町の遺留分現在請求訴訟での「農地」の評価の分析例を提示します。

 

 

取引総額(円)

地積(㎡)

取引単価(円/㎡)

平均

2,245,607

1,095

2,761

中央値(メジアン)

1,000,000

720

1,320

最頻値(モード)

1,000,000

3,000

1,000

中央値

1,000,000

720

1,320

最大値

29,000,000

4,700

18,150

 

 

〇中央値は、総額100万円、地積720㎡、㎡単価は1,320円となっています。

 

以上、簡単に取りまとめてみましたが、4年後に迫った生産緑地2022年問題(生産緑地制度が施行された平成4年を起点としていますので追加申請された方の買取請求が可能となるのは30年後です。)の参考となれば幸いです。

 

 

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