資産パートナープランナーズ通信

「規則不在のサブリース」について

2018.04.18 guest

和田 清人(土地家屋調査士)

 

「かぼちゃの馬車」の破綻で、サブリース(「30年一括借り上げ」)の問題が脚光を浴びています。
本来は、客付けや物件管理のノウハウを持たないオーナーをサポートする仕組み。
それを良くない使い方をする輩が跋扈しているってことですね。

記事曰く、問題の本質は、サブリースを直接規制する法律が存在しないこと。
つまり、トラブル発生時には、オーナーの拠り所は宅建業法や消費者契約法など。
一方、借り手であるサブリース業者は借地借家法という法律で守られる・・・_| ̄|○

知識のある業者側が、手厚い保護を受けるという歪んだ構図。
そして、日弁連は、国土交通大臣と内閣府特命担当大臣に意見書を提出したようです。

ここには、次の3つが提言されています。
①建設業者に対して、サブリースを前提としたアパート等の建設の勧誘時に、借上げ家賃の変動リスクなどの説明を義務付ける。
②サブリース業者に対して、賃貸住宅管理業者登録を義務とする。
③金融機関に対して、ローン融資の際に空室・賃料低下リスク等を説明させる。

えっ?今までなかったの?っていう次元の話でしょ?(^^;
この業界が早くクリーンになってほしいですね。


【シェアハウス投資で露呈したサブリース商法「規制不在」の罠】

 急速に支持者を増やしたシェアハウス投資で使われた「サブリース」という商法には、投資家(オーナー)に不利な条件が存在する。不動産投資は自己責任とはいえ、将来に不安を抱える中でばら色の収支計画を見せられれば、誰しも欲望をかき立てられてしまう。(「週刊ダイヤモンド」委嘱記者 大根田康介)

 「精神的に追い詰められた。自己破産して早く楽になりたい」

 3月2日、「スルガ銀行スマートデイズ被害弁護団」による被害者向け説明会で、OLとみられる若い女性が悲痛な声でそう訴えた。

 昨年10月ごろから、女性専用のシェアハウス「かぼちゃの馬車」を手掛けるスマートデイズが、大きな社会問題を巻き起こしている。

 同社は、セミナーなどで不動産投資の経験が浅い一般人に土地購入とセットでシェアハウス建設を勧誘。建設後は、同社が物件を一括で借り上げて、30年間家賃を保証することで、安定した利回りを確保できるという夢のようなスキームを持ち掛けた。


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 そのため、それなりに収入がありつつも、老後に不安を抱くサラリーマン層を中心に投資する人が増えていた。

 ところが今年1月、同社はオーナーへの賃借料の支払いを突然停止した。1億~4億円とされる物件購入のための借金を返済するめどが立たなくなった多数のオーナーが、破産状態に追い込まれたのだ。弁護団によれば、被害者は約1000人、被害総額は1000億~1500億円に上るという。

 「サブリース」と呼ばれるこの商法は、昔からある。最近では、土地所有者が相続税対策でアパートを建てる際に使われている。管理料をサブリース業者に支払う一方で、家賃収入が一定期間保証されるため、安定した利益を見込める。

 しかも、経営を外部委託してオーナーの負担を減らし、投資しやすい環境をつくれる。そのため、サブリース物件は全国で360万戸以上に広がったとされる。

 サブリースは本来、ある程度の資本力がある企業が、入居者を募集して得た家賃を原資にするからこそ成り立つ事業だ。だが今回、スマートデイズは入居者をあまり確保できなかった。そこで、オーナーへの物件売却で得られた利益を家賃保証に充てる自転車操業に陥り、資金繰りが行き詰まったもようだ。

 今回、被害弁護団名にスルガ銀行の名前が入っているのは、同行の融資金額が多い上に、物件オーナーへの融資姿勢が問題視されているからだ。団長の河合弘之弁護士は、「偽造された通帳などで融資が通ってしまった」など、複数の違法行為を指摘する。

 もちろん、通帳を偽造するというスマートデイズの違法行為はもっての外だが、それを通してしまった同行の審査の甘さにも問題がないとはいえない。

 同社に限らず、こうした不動産投資では、1棟売れば数十万~数百万円のインセンティブが業者の営業マンに転がり込む。一方で過剰なノルマに追われるケースがあり、強引な営業や書類偽造による不正融資につながる側面がある。

● 賃料支払い停止を突然通告し 家賃減額をのませる

 現時点で、サブリースを直接規制する法律は存在しない。それ故に、もしもトラブルが起きた場合、オーナーは宅地建物取引業法や消費者契約法など既存の法律で争うしかない。一方、借り手であるサブリース業者は借地借家法という法律で守られている。本来は賃貸物件に入居する一般消費者を保護する法律だが、それが業者に適用されている。それ故、築年数が長くなると、業者は賃料増減額請求権を駆使して貸主であるオーナーに賃料減額を迫るのだ。

 最近、あるサブリース業者に賃料減額交渉を迫られたというオーナーのAさんは、「何の事前交渉もしていないのに、『サブリースの要件を満たしていない』という書面が突然来た」とため息交じりに話す。書面には、家賃減額の同意を得られず入居者募集ができないため、空室の借り上げ賃料が支払えない状況にあると記されていた。

 家賃減額の話を切り出された覚えがないAさんは、すぐに担当者と面談した。未払い分はさかのぼって支払ってもらう約束を取り付けたが、結局、家賃減額は覆らなかった。「賃料を下げて入居率を高く維持したいのでしょう。おとなしいオーナーだと丸め込まれてしまう」とAさんは憤慨する。

 業者の営業マンの中には、入居率が高い、家賃が下がらない、修繕費が少ないという三拍子そろったばら色の収支計画で勧誘する者もいる。最初の数年間は固定金額で家賃が保証されるが、その後キャッシュフローの赤字が表面化することも多い。「当初の計画と話が違う」という理由で裁判に至るケースもある。

 日本弁護士連合会は、今年2月、「サブリースを前提とするアパート等の建設勧誘の際の規制強化を求める意見書」を国土交通大臣および内閣府特命担当大臣(金融)に提出した。

 この一件で、サブリース商法の闇が露呈した。だがこれは、氷山の一角にすぎない。
(4月4日 ダイヤモンド・オンライン)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180404-00165659-diamond-bus_all

 

 

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