賃貸マンションを経営していれば、頭を悩ませるのが修繕についてでしょうか?
どれくらいの規模の修繕をすればいいのか?どれくらいの費用がかかるのか?時期はいつがいいのか?
考えることが多いですよね。マンションは劣化したままにしておくと、そこから雨水が侵入してさらに劣化を進めてしまうという悪循環を生みます。
大規模に修繕した方がいいのか、ちょこちょこと修繕した方がいいのか、タイミングはたくさんありますので、見極めが大切といったところでしょうか。
修繕のタイミングについて詳しくお話を聞いてみました。
いつごろに大規模修繕しなければいけませんか?
今の建物は20年くらいであれば問題がないといわれているので、大体20年を目処に不具合を確認するというサイクルが多いようです。
賃貸マンションで困るのが、マンションの修繕をするかしないかの判断はオーナーの感覚によるということです。
分譲マンションであれば、責任者と言う確固たる立場の人がいないので、周期ごとに自動的に修繕をするよう取り決めがされています。
よって修繕をするかしないかで悩むことがないわけです。
賃貸マンションでは、大規模な修繕を周期ごとにするべきだという決まりはありませんので、問題があれば修繕すればいいという感覚に近いでしょう。
しかし、問題が起きてから施すよりも早めの修繕の方が、費用が安く済むこともあります。
そういったことから、日ごろからきっちり点検をすることが大事です。
雨漏りのリスクがないかとか、建物の不具合がないかとか、意識していればすぐに気づくことができるでしょう。
簡単なチェックだけではなく、大規模な定期検査を設けると良いでしょう。大規模修繕を見据えた点検という位置づけをしておけば、予算や日取りの計画も立てやすくなります。
どんなところを修繕しなければいけませんか?
問題・不具合がある箇所を修繕することは絶対です。
加えて住まい手がそれによって、不具合を感じる箇所です。
住む人に快適な環境を用意するのもオーナーの役割であるので、定期点検をするときには、各入居者をまわり、お話をしながら室内を点検するという試みも良いでしょう。
費用の目安は、内容によって違いますが、良い技術をできるだけ安くして、他に還元したいと考えるのが、オーナーの気持ちでしょう。
大規模な修繕を施すのであれば、必ず何社かに聞いてください。値段がかなりの割合で違ってくるのです。少なくても4社には聞いた方が良いですね。
値段の相場というのは、全く見当がつかないので、管理会社に提示されたとしても、それが妥当な金額かどうかは判断できません。
何社かに見積もりを出してもらい見比べてみると、費用の目安感というのが養われてきます。
それは今後にもきっと役に立つ知識として残るので、必ず数社に見積もりを出してもらってください。
1回目と2回目、修繕するまでの期間は同じですか?
一概には言えませんが、修繕の期間というよりかは、20年後、10年後、また10年後と自分自身で決めてしっかり管理する期間を定め、きちんとしたプロであり信頼があるところに見てもらうことが大切です。
そのときは一緒に立ち会って回るとより問題を意識できます。それを踏まえて、修繕の時期を決めるというのが、賃貸マンションにとっては良い方法です。
気を付けなければいけないのは、大規模な点検をするときに足場を組む場合です。
足場を組むならついでに壁の塗り替えも行うというお話が出てくる場合です。
たとえば、いずれ塗り替えなければいけないのが5年後であるなら、今塗り替えることも視野に入れても良いかも知れません。いずれ塗り替えるのが、20年後なら緊急性はありません。
修繕を考えるときのひとつの目安は、緊急度があるかどうかです。やるべきなのは、水漏れのリスクがすぐに来る、壁の劣化が予測以上に激しい、など緊急度が高いときです。
何かのついでに修繕するのではなく、本当に必要な施しの優先度が分かり、何か提案されても、可否を適切に判断することです。
もうひとつ視野に入れたいのが、税制関係です。
税が絡んでくれば、その会社の経営状況にもよるので、一概には言えませんが、専門の税理士さんと相談しながら、修繕と税制にとって一番良い時期を選んですると良いでしょう。
まとめ
建物も人と同じように劣化していきます。
人間にも定期的なお手入れが必要なように、同じように建物にも修繕が必要です。
賃貸マンションのオーナーは、入居者の環境を守ることも非常に大切な仕事となるので、不具合がないように、日ごろから気にかけておきたいですね。
修繕は問題がおきてから取り組んでももちろん良いですが、早め早めの対処で劣化の進行を食い止められる場合もあります。
コストの面や税金など、考慮すべきことが多々ありますが、必要なこと優先順位を決めてするというシンプルな考えを徹底し、余裕を持った大規模修繕を長いスパンで計画していきましょう。