日本の空き家事情はどんどん増えているようです。
また空き家になっているマンションやアパートは収益物件とは言えません。
しかし、海外は不思議に空き家が少ないのです。
国により事情は異なりますが、借金ばかりが増える国内よりも優良な海外の不動産物件に投資し、海外物件大家さんになったほうがコンスタントにお金が回っているというわけです。ではアメリカから見ていきましょう。
アメリカの融資事情
銀行からの融資はあてにならない社会。
動いていないお金があれば投資に回して増やすほうがあとあと安泰なステップとなる確率も高いようです。
アメリカはとにかく契約社会。契約したということは、オーナーがその次に違う人にその契約をまた結ばせるか、投資物件の賃貸料などを払い続ける必要があります。もちろん契約内容を必ずよく見ておく必要があります。
物件サイトなども豊富で、選べるポータルサイトが多く存在しています。
地域で募集(海外)をかけているためエリア別に絞ることが容易にできますし、駐車場も空き家も全部サイトでみれるのです。
欧米では金利などで暮らしている人もいるくらいです。
今の自分の賃貸の家賃もまた誰かが払った家賃の金利で払っているというような構図です。
日本人は貯金するのが得意ともいいますが、今後は余った分を投資する方向がいいと思います。海外では当たり前、なんでも働かせる金を作ることがこれからのスタンダードになるともっと日本も活性化するでしょう。
アメリカの賃貸事情
賃貸住宅を探す方法はネットが一般的なのがアメリカ。
しかしながら今でも飛び込みや看板を見て探す人も多いようです。
海外の物件に投資する際に見たいポイントは次の通り。
治安のよいエリア、人気エリアかを確認
・・・気に入った物件があったら必ずその物件と周辺の環境を見ておくこと。
アパートの整備が行き届いていないような、格子がかかった雑然とした様子なら治安が悪い可能性大です。
欧米は中短期で物件を住み替える傾向がありアメリカも顕著
・・・空き家率およそ11% のアメリカは住み替えが頻繁に行われる場所。
物件によっては随時、住んでいる人が絶えないこともあり海外投資に家賃収入で困らないことも日本より確率が高いです。
ある程度家賃が高いところはそれなりに安全
・・・一般的には治安がいい地域=家賃の高い地域と言って大丈夫です。また、海沿いや都心は価格が上がる傾向にあります。
では地域ごとに見ていきましょう。
日本の賃貸との違い
アメリカの賃貸は家具付きの物件も多く、日本と欧米の物件価値に対するマインドの違いを感じることも多いでしょう。
短・中期的に居住し転売を繰り返しながらすみかを変えるアメリカをはじめとする欧米では建物メンテナンスをよく行います。
日本は買ったら定住・・一生の家というイメージが多い物件の購入ですがアメリカなどの欧米は売却時のことを見据え、資産として建物を捉えているのです。その点日本よりもメンテをマメにしているといえるでしょう。
ロサンゼルス賃貸事情
ロサンゼルス
・・東京の中心部と郊外では家賃が全然違うように、ロサンゼルスでも住む地域によってかなり価値が変わります。車で30分も離れていない距離なのに、1000ドル以上も異なることもあります。
ロスでの契約にはSSNが必要な場合がある
SSN(ソーシャルセキュリティーナンバー)とよばれる日本で言うマイナンバー(個人番号)が必要になることがあります。
貸し手はこの番号から借主の金銭的信用を調査します。これは、米国内で収入がある人は全員が持っているものです。これがないと絶対借りれないというわけではないですが、交渉が必要となる場合がほとんど。その場合はエージェントなどを活用する必要も出てきます。
〇礼金がない
アメリカは州によっても法律が多少異なってきますが、ロサンゼルスでは一般的に入居時の礼金は必要ありません。敷金はあります。敷金は部屋を出る時に原状復帰の費用を差し引かれて、返却されます。金額的には多くが、入居時に1カ月分、初月と最終月ぶんの2ヶ月分支払うこともあります。
管理費がない
・・・しかし、管理費がかからない分、管理サービスは日本ほどないという事に。例えば、扉の不具合や、網戸が破れたりしても管理会社ではなく自分で修理をする必要があるということです。
ルームシェアがふつう
・・・日本では自分で借りた家を許可なく誰かに貸すというのは契約違反になりますね。
やっと最近では日本でもルームシェアという言葉がでてきましたがロスではそれは普通のことです。例えば、長く滞在する留学生は半数以上の方が、ルームシェアして家賃を節約しているとのこと。これは、留学生にSSNがなく契約が難しいためともいえます。
エージェントがいる
・・・エージェントはロサンゼルス地区の中で希望の地域に精通した営業が手伝ってくれるしくみです。日本のエージェントも進出しています。複数のエージェントに頼って構いません。勤務地や家族構成を基に空室物件の調査、希望の時期や条件で活動をしてくれます。
サンフランシスコ賃貸事情
サンフランシスコは、全米で最も家賃が高い場所として有名な地域です。実はアメリカの経済・金融の中心とも呼ばれるニューヨークではなく、ロサンゼルスでもなく、サンフランシスコというのは、少し意外な感じがするのではないでしょうか。
サンフランシスコで1LDKの月平均家賃が$3390 ということでおよそ30万くらいの家賃が平均ということになりますね。
ポートランド賃貸事情
アメリカでは、賃貸住宅は高く売って、より利回りの高い次の物件を買うといったオーナーが多いのです。自分だけではできないため専門の賃貸経営の収益性を計算するマネージャーがいます。年初に予算を作成し、オーナーに提案します。このようなプロパティマネージャーの役割は重要となります。入居者募集だけをする仲介会社は米国の場合、大都市以外では存在しないので、ポートランドでもオンサイトマネージャーが、家賃の受け取り、建物や設備の保守点検、入居者対応などを住み込みでやっていることが多いです。
入居者の入居期間平均約1年7カ月といわれており、このようにしっかりしたマネージメント会社が家賃の滞納を管理してくれることで、オーナーのリスクを防ぐことにもつながっているのです。地域的には都会よりすこしのんびりとした田舎のエリアもあるのでゆったりすごしたい老夫婦なども多い地域です。
シリコンバレー
世界一不動産価格が高いと言われているシリコンバレーは賃貸や土地の価格がとても高いです。シリコンバレーによっても差があるのですが、1LDKがメインで大きなダイニングでゆったり過ごしているのがふつうという間取りです。
エージェントをはじめ、ポータルサイトを活用しての申し込みがメインです。
大手の半導体工場やIT企業がひしめいているのでそのあたりのビジネスマンが集中する
家賃収入や不動産価値が上向き続けるエリアといってもいいかもしれません。
礼金なし契約、管理費がないなどは同じで日本と違って不動産に関する家の保険もほとんどありません。家財保険、地震、水もれ等の保険なしのため、自分で修理することやエージェントに依頼することになります。
サブリース、ルームシェアも当然のことで忙しいビジネスマンの場合は、エージェント(営業担当)に依頼するのがほとんどでしょう。
海外の家賃は下がりにくい、投資のやり甲斐があるというのは、このように、次々に借り手が現れる特性があるからでしょう。
ブルックリン
日本でも「お洒落な街ブルックリン」地区といわれますが、ベットフォードなどの人気エリアに住もうと思えばマンハッタンの中心街と変わらない価格で、月に25万以上は覚悟しなければいけないエリアです。
ブルックリンで家賃を抑えたい学生などが住んでるのは中心街から離れたエリアになります。年々人気になってきて値段は上向き傾向です。
色々な部屋情報をネットで見るとルームシェアで最低750ドル以上となっています。
利便性が悪くなる中心部から外れたエリアでは家賃は安くなりますが、交通の便が悪くなる、お店などが少ないなどのデメリットもあるので、やはりある程度利便性のある所で投資したほうが、毎月安定した収益が上がります。
イギリスの賃貸事情
次にイギリスの貸管理についてみてみましょう。
賃貸家賃体系・・・
賃貸・アパート物件の契約を申し込み、家具の追加など契約条件にいれられます。
家賃を安く値切ると家具の追加などが受け入れにくくなり、多少高めの家賃を設定すると希望の家具の追加や設備を入れるのが通りやすくなるようです。後は大家さんとの交渉次第です。
空き家率、法律・・・空き家率2.6%、入居率90%越えと高いです。
常にだれか入っているということで、貸し出しやすい投資の不動産物件エリアといえます。
日本に比べ建築する建物が少ないため、物件が常に埋まっているという事も多いのでしょう。
レファレンスチェック・・・
入居者の職業や収入などを審査するしくみがあります。
英国の場合は日本よりも厳しく審査されます。
インベントリーチェック・・・
賃貸・アパート物件の入退去時に入居者と大家と第三者により物件の状態を確認する制度です。チェックリストを基に退去時の状態を確認、リストにない新たな破損や汚れなどが見つかった場合、入居前に預けた敷金から差し引かれます。
入居時のインベントリーチェック費用は大家が負担します。
フランスの賃貸事情
賃貸事情・・慢性的に賃貸物件不足の状態で、古い物件が多いです。築100年超のアパルトマンはざらにあります。古くなっても建物は価値が下がらず、物件は借り手が多いですので借りる側から見ると、古い物件に高額な賃料を支払うことになりますね。日本人のうちの過半数がパリに暮らすといいます。やはり都会のほうが住みやすいのでしょう。
賃貸契約
フランスでは原則として、賃貸借契約に在仏の連帯保証人が必要です。ただし、本人の給与が家賃の4倍以上あり、銀行に一定以上の預金があれば、連帯保証人は不要といいます。在仏の連帯保証人がいない場合、一定額を銀行に預ける「銀行保証」がとられることもあります。退去届の方法や期間が日本と比べても厳しいです。
不動産会社
フランスも契約社会。不動産屋を介してきちんとした契約を交わすことで、入退去に関するリスクを減らすことができます。様々なタイプの不動産屋が存在するため見極めも必要。不動産屋は部屋を仲介するだけなので、入居後に何かあれば管理会社か大家さんに直接相談することとなります。(壊れていて、相談しても何か月も放置などは日常のもの。)
空き居住税
20 万人以上の都市で、1 月1 日現在で最低2 年間空室になっている不動産に対して空き家税が課される法律があります。但し、「貸す努力をしているが入居者が見つからないもの」「当該2 年間で最低30 日入居していたもの」「入居のため大規模な改善が必要なもの」「都市計画で工事等の対象になっているもの」は除外されます。
ドイツの賃貸事情
天井が高く、広々としたスペースに生活しやすいといわれているのがドイツです。ビザの発行に寛大なドイツは移民も多いですので海外投資の賃貸や不動産でおすすめの国です。
人気地域はベルリンでやはり都会で生活面に便利という点からです。
家具・家電付き物件・・・基本的にはドイツでは洗濯機や冷蔵庫などの家電、ベッドや家具などが部屋に備え付けになっていることが多いのです。そのまま入居するとすぐに生活できるようになっています。物件の項目に家具のあるなしを判断することができます。
管理形態・・・「光熱費」
光熱費込みの場合や含まれない場合もありますので物件でチェックします。家の断熱がしっかり整っているのですが冬は寒いため、契約した一定額を上回ると余剰分を請求されることもあるそうです。
敷金が必要・・・ルームシェアをするにあたっても、オーナーへの敷金の支払いは必要です。問題なく使えれば退去時に全額返金されるのですが、扱いが悪いなど何かにつけて全額返ってこないケースもオーナーによってはあります。特に家電付などの場合は家電の使い方にも注意が必要。敷金の相場は家賃1ヶ月分〜2ヶ月分ほどです。
家賃値上げ・・・1年に1回だけと決まっています。値上げの理由も厳しくチェックされます。
イタリア/スペインの賃貸事情
賃貸においてシェアは当たり前なのはこの地域も同じです。
出張行く間に貸すなど、長期に家を空けるなどの場合は自分の自宅を貸し出すことも多いです。イタリアやスペインをはじめとして欧州の空き部屋活用率は20-30、50年のメゾンが多いです。
耐震性、地盤などは日本よりもざっくりしていますが、海外の賃貸不動産やオーナーとして所有することは相続税対策にもつながり、日本ではがっつり取られてしまう相続税を海外の所有資産として投資するとかなり節税につながります。
日本より海外が良いというのはこの点も踏まえてのことです。
イタリアに関して
ミラノの相場は東京よりやや高いかなという感じの家賃感です。
人気の物件だと、次に入居者が控えていると現状復帰工事をせずに敷金を返却してくれる場合もあります。次の借り手は敷金なしで借りることもできます。イタリアも経済事情に差がありますのでルームシェアが多いです。家賃の前払いシステムもあります。
古い建物・・イタリアも古い建物がおおく、中には100年以上の歴史建造物に住むような場合も多いのが特徴です。
スペインに関して
スペインは賃貸よりも、販売物件のほうが充実しています。
賃貸は全体の17%ほどで賃貸の場合はルームシェアがメインです。
賃貸の修理はオーナーが行うのは日本と同じでオール電化のアパートが多いです。
意外とコネで物件を貸したり買ったりすることが多い国です。
家賃・・・大家が家賃の前払いを求めることは違法となります。
人気の家賃が高いエリアはバルセロナ市内などです。
オセアニアの賃貸事情
オーストラリア
賃貸契約はまず6か月契約からスタート。この間は会社の新入社員試用期間に似ていて、ちゃんと物件を扱えるかどうかを不動産屋から見られる間となります。人気のエリアはシドニーで、空き家率が1.9%前後です。
ニュージーランド
賃貸は期間固定契約か、期間を固定しない契約の2つがあります。口コミやネットで物件を探したり、チラシや掲示板で見つかることも多いです。
だいたい2名くらいのルームの広さで15万前後になります。
オーストラリア/NZは治安も比較的よく、投資にはおすすめです。空き家率も少ない国なので例えば、NZ銀行で口座を作って相続税対策という手もあります。
シンガポールの賃貸事情
2LDKの部屋で$1,600~$2,400(約16万円~22万円前後)程度が平均の家賃といわれていますが$1,600の物件は築年数が古くて駅からも遠い物件も多いようです。駐在員は2LDKで$3,500~$4,000ほどの物件に住んでいることが多いので、会社負担として駐在のサラリーマン相手にする物件であれば空き家率も低く、投資価値はありそうです。
コンドミニアム型のマンションも多いです。
香港賃貸事情
不動産税という徴収があり、3ヶ月に1回請求がきます。
毎年変動で見直しがあります。香港は不動産屋の数も多いので投資用にするための選定を上手に行いたいものです。
契約の更新というよりも再契約という事になるパターンが多いです。
不動産業者に更新書類などを依頼すると家賃の25%くらいの手数料がかかります。
アラブ首長国連邦 (ドバイ)賃貸事情
ドバイはロシアなどの富豪の投資用に使われることが多いです。
賃貸管理の仕方としては、ドバイでは基本年間の家賃をまとめて一括払いする方法が一般的になっています。3-4回に分けて払う方法もあるのですが一括より高く設定されることが多いです。また月払いの家賃はほとんど、ありません。
住宅の種類・・ヴィラタイプとアパートタイプがあり、中にはホテルのようにコンシュルジュや掃除、ベッドメイキングまでしてくれるようなサービスもあります。
ドバイでは光熱費も賃料に含まれています。
解約・・解約については事前通知が必要で、途中解約はペナルティ金を要求されます。
通常は3か月前通知が一般的です。
ネット代なども含まれた家賃はワンルームで14万前後から。これに光熱費が1-2万プラスというのがドバイのアパートの相場です。
マンションは1年契約で1年分をまとめて払う事となっています。高額なためかアキ部屋率が90%のエリアもあります。
まとめ
相続税などを気にしてアパート経営を日本でするならば、海外物件にそのお金を投資して空き部屋率の少ない海外の物件に投資したほうがこれからのトレンドといえるでしょう。
もし、どのようなものかよくわからないという場合は海外不動産に詳しい専門企業やコンサルのセミナーなどにも参加してみるとよいかもしれません。